
卵は家庭料理には欠かせない必需品。
栄養価が高く長い間価格も安定して、「食材優等生」のひとつでした。
でも最近は値上がりし、江戸時代には超高級品とされていた卵の価格と価値の移り変わりを、まとめてみます。
目次
明治〜令和までの卵の値段の推移
江戸時代(〜1868)
卵1個=約20文(現代換算 約400円)
→ 庶民にはほぼ買えない「高級薬品」扱い。
明治時代(1868〜1912)
卵1個=0.8〜1.6銭(現代換算 約120〜240円)
→ まだ高価で、病人の栄養補給など特別用途。
大正〜昭和初期(1912〜1945)
昭和初期:卵1個 約16円(現代換算 約300円)
→養鶏が普及し始めるが、まだ高級品。
昭和30年代〜平成(1955〜2000)
「物価の優等生」時代(1989〜約30年間)
- 1kgあたり 150〜250円
- 卵1個 約9〜15円
→大規模養鶏・ケージ飼育・輸入飼料の普及で価格が安定。
令和(2020〜2025)
2023年:1kgあたり350円(統計開始以来の最高値)
卵1個 約20〜30円
→鳥インフル・飼料高騰・円安で歴史的高騰
| 時代 | 卵の価格 | 備考 |
|---|---|---|
| 江戸 | 1個 約20文(約400円) | 高級薬品・贅沢品 |
| 明治 | 1個 0.8〜1.6銭(約120〜240円) | まだ高価 |
| 昭和初期 | 1個 約16円(現代換算 約300円) | 栄養補給の貴重品 |
| 昭和30〜平成 | 1個 約9〜15円 | 「物価の優等生」時代 |
| 令和 | 1個 約20〜30円 | 鳥インフル・飼料高騰で歴史的高値 |
江戸時代の卵はなぜ高価だったのか?
養鶏技術が未発達
- 鶏は一年中産卵しない(冬はほぼ産まない)。
- 産卵数が少なく、供給が極端に少ない。
✔ 鶏の飼育コストが高い
- 飼料の確保が難しい。
- 病気で死ぬことも多く、安定供給ができない。
✔ 卵は「薬」として扱われた
- 滋養強壮・病人の回復用として珍重。
- 食べ物というより「医療品」に近い価値。
換算(卵1個=約400円)から推定すると:
●卵1個=現代の高級スイーツ1個
●卵10個=高級和牛ステーキ1枚
●卵1個=江戸の庶民の半日分の食費に相当
つまり、江戸時代の卵は「贅沢品」どころか「薬価品」。
エンゲル係数との関係性
✔ 卵は「食費の中の必需品」
- 卵は栄養価が高く、代替が難しい食品。
- 価格が安定していたため、食費の中で「必需品」として扱われてきた。
✔ 卵の価格安定がエンゲル係数を下げる要因に
- 昭和〜平成の「物価の優等生」時代(卵が安定)では、 食費の伸びが抑えられ、エンゲル係数の低下に寄与した。
- 近年は卵も値上がりし、 食料品価格の上昇がエンゲル係数を押し上げている
✔ 食料品価格の上昇はエンゲル係数の上昇要因
- 2025年のエンゲル係数上昇の「7割」は食料品価格の上昇が原因。
- 卵もその一部として影響している。
江戸時代の卵は何と同じくらいの価値?
江戸の卵1個(20文)は、以下と同じくらいの価値。
- そば一杯(16文)
- 酒一合(20文)
- 大工の半日賃金(30〜50文)
- 庶民の1日食費(30〜50文)
現代の感覚で言えば、
- 卵1個=ラーメン1杯
- 卵1個=カフェのランチ
- 卵1個=日雇いの半日分の給料
くらいの価値。
庶民でも買えないわけじゃない値段ですが、お腹を満たすことを優先的に考えると、そんなに食べられませんね。
卵を1個食べたら、他でかなり我慢をしないと・・・